人は感情の生き物
お世話になっている先輩経営者の中に、数学全国模試で一位をとったことがある人がいる。
その人は仕事で行き詰ったりストレスを抱えたりすると、数学の公式集をながめて心を落ち着かせるという。
なぜ数学なのか?尋ねてみると、「数学には確かな″解”があり、論理的にすべてを証明できる。そこに心が落ち着く。」という返答だった。
確かにビジネスは人とのやり取りが必然的にあり、ときに論理ですべてを推し進めることが出来ないものであると僕自身日々痛感している。
なぜなら、人は論理の生き物ではないからだ。
人は感情の生き物である。
正しいと頭で分かっていても、正論を突きつけられるとむっとして、素直に認めることが出来ない。
さらに言えば、自分の正当性を意地でも立証したくなるのが人間の性だと思う。
だからこそ、そこに人としての器が見える。
自分に非があるときは素直に認め、「注意してくれてありがとう。」ではなく、「ごめんなさい。」という言葉をまず言えるかどうか。
また、注意する側も、議論で打ち負かしたところで相手の心は動かない、ということを知っておくべきだ。
人間関係のトラブルにおいて、″正論はときに正しくない”のである。
人材マネジメントに携わることが多く、僕自身つい説教臭くなるときもあるので、人は感情の生き物ということを忘れたらあかんなと自分に言い聞かせ、身を引き締めるこの頃です。
x-climb 飯降